健康な葉の色は、炭素循環の下で生育した色である。

ラン栽培に限らず、園芸、農業で今日見られる葉の色は、
不健康な葉の色である。
ドス黒いまでの濃い緑色。
これを、元気が良いを思っている。

消費者に販売する切花、鉢、苗。
消費者は本とうに健康な葉の色などほとんどの人が知らない。
緑濃い葉が元気だと思っている。
そういうことで、消費者の好まれる葉の色でなければ、花も野菜も売れない。
こうなるまで、戦後の農業が肥料浸け栽培を60年も行ってきた結果である。
無機化学肥料の農業、園芸である。

特にアンモノア態窒素が施与された葉は緑濃い。
こういう葉にするために、そういう肥料が販売されている。


いまや、Cymbidiumも、コチョウランも、パフィオもドス黒い葉を持った鉢が店先に並ぶ。
健康な竹色、若竹色の葉では売れない!
人間で言えば「糖尿病」になっている植物である。
病気にかかりやすい身体になる。
一度、この窒素がランの体内に入れば、3年位は抜けない。
体質改善に最低でも3年を要する。
この状態で株分け、植え替えすると、株が極端に痛むことになる。
立派な鉢が、植え替えた途端に、株分けしたとたんに無残な姿になるのは、
この窒素過剰投与がある。

この3年抜けないことは、デンドロで証明することができる。
3年、高芽になるからである。

健康な植物の葉の色は、基本的には葉緑素の色だから「黄緑色」である。
若竹色に近い色である。
植物、品種によって、多少の濃淡はあるが・・・・・。
どの色が、その植物、品種の基本の色なのかを、最初に掴まないと、
大失敗が待っている。
   健康な葉の色は
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